クラフト紙袋のサイズ、容量、形態の選定について
お客様からクラフト紙袋の容量について以下のようなご相談をお受けすることが良くあります。
・かさ比重(嵩比重)約〇.〇〇の粉体20kgを袋詰めするのに適した紙袋を見積もりください・〇〇ℓの商品をクラフト袋に詰めたいけど、どのサイズが適性ですか
・規格品の容量は何ℓとなりますか
このコラムでは、種類の違う粉体や粒体を入れるクラフト重袋のサイズ選定について書かせていただきたいと思います。
クラフト重袋の容積は、直方体の容器とみなして計算することで理論値を算出する事ができます。
例えば、長さ800mm 胴幅420mm マチ75mm の袋であれば、以下のような計算になります。
( 長さ800mm - マチ75mm ) × 胴幅420mm × マチ75mm = 体積22.8ℓ
しかしながら、製品を入れてみると理論値と実際に入る量とで差が出ることが多いかと思います。これは、製品を充填すると袋の各面が膨らみ曲線を帯びて完全な角型とはならず、容量が変化することが原因です。
同じサイズ、形の袋を使用したとしても、製品を入れ過ぎると、膨らみが大きくなることで円形に近づき、充填された袋をパレットに積み上げた際に安定せず、袋と袋が接する面が小さくなる(摩擦が少ない)ため滑ったりするなど、荷崩れの原因になります。また、内容物が少なすぎると、製品を持ち上げた際に、袋の中央部分で腰折れして、荷扱いがしづらくなるといったデメリットが生じます。
製造者の作業効率を考えると、1袋あたりなるべく多い量の製品を充填するのが効率的ですが、以下のような項目も踏まえて、袋のサイズや形を検討されることになるかと思います。
・製品を利用するお客様の希望サイズや重量はどうか・使用するパレットに効率よく積み上げられるかどうか
・法律で決まった重量制限は守られているか(作業者保護など、国によって制限が違うこともある)
・業界で慣習となっている量目(例:米粉の22kg、プラスチック樹脂の25kgなど)はあるか
・キリの良い重量(棚卸などで計算しやすい)か
既に1袋あたり何kg充填するかを決められている場合にも、充填する製品の種類によって、容積が大きく変わることがあるため、重量のみから最適な袋サイズを算出することは困難です。例えば、プラスチック樹脂25kgといっても、ナイロン樹脂かPP樹脂かで大きく違い、着色樹脂になるとさらに変動する場合もございます。
このように、製品の充填に最適なサイズ、形態のクラフト重袋を選定するには様々な要因や条件の検討が必要になるかと思いますが、当社では以下のような流れでお手伝いをさせていただきます。
①充填する製品やお客様のご希望する条件等についてヒアリングさせてもらう
②お聞きした情報、当社での過去の実績などを元にサンプルをご提供(当社規格品などを使用)
③サンプル袋に製品を充填してもらい、評価をしていただく
④必要に応じてサイズや形態を変更、調整したサンプルを作成して最終確認いただく
⑤袋のサイズ、形態の決定後に正式なお見積りをご提出
⑥承諾をいただき次第、袋の量産をさせてもらいます
※サンプルとなる袋によっては、製造に一定のお時間をいただくことがございます
※サンプルご提供時点で概算のお見積りをさせてもらうことも可能です
※必要な袋の数や種類によっては、サンプルが有償となることがございます
また、当社では、試作品の充填テストにもご利用いただける幅広いサイズの規格品を準備しており、50~300枚という小ロットで販売させてもらっています。袋のサイズを選定する際の参考にしていただくために、プラスチックペレットを使った規格品ごとに充填テストを行い、以下の表に、どのくらいの容量が入るかについて記載させてもらいました。
重量から容積を計算してもらう場合には、製品の嵩比重を把握する必要がございます。
例えば、精米(お米)の場合、 30kg ÷ 嵩比重 0.8 = 容積 37.5ℓとなり、当社の規格品であれば、F-12やF-22などが適正なサイズになります。
表に記載しました実質容積(テスト結果)は、あくまで一般的な適正な容量となりますが、選定の際のご参考にしていただければと思います。
お客様の製品をどのようなサイズ、形態の袋に入れるのが最適かをお悩みでしたら是非とも当社にご相談ください。
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※送料はお客様ご負担でお願いしております。予めご了承ください。